ぶらりウオーキング 香草畑 [ウオーキングのすすめ]
香草畑
君と会ったのは
どこであったか
遠い光のなかに
あったどこかの
村であったろうか
草が陽に光り
風が香る
とても静かな
明るい村であったような
気もする
そうして
二人は
砂埃であったか
あるいは
空から降ってくる
白い花びらであったか
遥か遠くまである
まぶしい道を
歩き始めたのだが
恥じらいのなかに
輝いていた黒髪にも
白いものが混じって
きたのは
どんなにか
遠いところから
歩き通してきたのだろうか
旅の途中ではあるが
君よ
今日出会った
香草畑の主に
頼んでみよう
あの遠い故郷からの
光の匂いの
たっぷり詰まった
香草をざっくり
刈って
白いゆったりの
シャツを染めて
君に贈るつもり
香草畑の風に
吹かれて
少しの間
まどろむ
つかの間に
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